2008年07月27日

アルファ波の覚醒

アルファ波の覚醒

尾頭つきというのは頭から尾までついている魚を表すのだが、今回は頭だけ、
真夏の夜の覚醒は頭のみでよいのだ。

じつにオープンカー(少々古い表現ながら)に乗る人、それを選ぶ人はストレス
性の仕事を持つ人に多いというのが持論であります。

昨今ではCC(クーペカブリオレ)などという可動金属ルーフを持つ車も登場して
「手軽なるオープン」を愉しむというブームも生まれたのだが、オープンカーの愉
しみとはルーフを開けた状態を愉しむことを指す。

それは単にクルマの幌の状態のみならず、その状態で乗る心のことを指してい
るのである。

オープンカーを愉しむ時間とは夜であることを、苦行を好み快楽を貪るオーナー
たちは知っている。
ストレスは溜めながらも、それを吐き出す方を知る人は何者よりも強い。

深夜のオフィスで最後の書類をプリントアウトしてプリンタから取り出して揃え、
明日の戦略兵器としてバッグにしまえば仕事からは解放されるのだが、じつは
戦略は明日にある。

そんな時に自分を肯定させてくれるもうひとつのウェポンが欲しくなる。

それは”刺激”である。

汝、その刺激をどこに求め、非日常に飛びこむのか?

ストレス仕事を持つ者たちの選択の一つが、「屋根のない車」なのである。

フロントスクリーンの内側左右にあるフックを「ガツン」と開放して爪をリリースす
る。次いで幌の先端をちょいと持ち上げて思い切り後ろへ放り出せば、ガシャリ
とコウモリの骨は後ろに畳まれ、鬱とした空気は一瞬で昇華してしまう。

サイドスクリーンを上げたままにするか、無法なる風を取り込む為に下げるかは
また気分次第である。

風に翻弄されて髪を吹っ飛ばして走るか、静かに夜の空が走り抜けるのを愉し
むかはまさに風まかせなのである。

フロントスクリーンに映る街はどの車にも平等であるのだが、その景色を頭上に
まで広げながら後ろに走り去らせることができるのは、幌を持ちながら捨て去る
ことのできる者への褒美なのである。

クルマとは自由なものであったはず。
どこにでも行け、どこにでも共をし、風となり、光となり、一片の旋風(つむじかぜ)
ともなれたはず。

それを手にいれることができた者のみが、深夜の解放区に出かけることができ
るのである。

エキゾーストノートを論じるならば、その音を頭から後ろに流れさる風の中に聞け。

速きことはクルマの性能ではなく、風と一体になるスピード感を指すのだ。

背の高き車のルーフを磨く愉しみを持つ人以外は、普段見えもしないルーフより
美しきその車の風を切るボディの美しさを論じるべきなのだ。

幌の痛みをちょいと気にするだけで、ルーフを磨くことから開放された者は車が
空気の中を移動し、天が流れ去るドライブ感を取り戻すことができる。

さて、どこに走り去りましょうか。

道だけでなく、空の続く限り走るならば、深夜まで一人で仕事をした自分に、車は
心を開放する仲間をもたらすことができる。

ストレスを持つ者たちが求めるのは安静か覚醒か?

後は、コクンとシフトした心をどこに向けて行くかだけなのである。


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