2008年10月16日

前のめりのホンダ

前のめりのホンダ

車評にはおよばず、さりとて興味本位にならずとこのコーナーの運営は難しい
などと愚痴ることもない、車は友達、毎日たくさん出会いがあるのだ。

さて、ホンダ、このメーカーもフェラーリ、ポルシェと共にあまり触らないメーカー
で書いたことはほとんどない。
何故ならば、これを書くSEAESは浜松市が本拠地であり、かの本田宗一郎の
故郷であり、立志伝の地であるからかもしれない。

故にホンダの工場もあり、ホンダびいきが多く、また宗一郎さんの伝説も多々
ある。父なども本田さんの初期の店を知っており、いろいろエピソードを離す。
なかなか身近なところにホンダはあるのだ。

F1を見つつ、ホンダのF1の成績をチラ見して応援している。身内贔屓をしなが
らも、まだまだかと激励する風がホンダには似合う。
3位に入賞しないところが、伸び代があるメーカーらしいのだ。

ホンダの車にもその社風めいた追いかけ感があると感ずる、前エンジン前まわ
しのホンダ車に乗れば、前へ進め進めとエンジンが誘い、その気になって早く
走り、曲がろうとしたくなる。

ホンダは常に追跡者(車)である方が似合うのだ。

あるホンダ偏愛車の車に乗ると、高速で前を走る車を見つけるやいなや最短で
追いつき、隙あらば抜き、走り去ろうとしたことがあった。

ホンダ車好きが必ずしもそうではないが、そんな風に走りたくなる車であること
は確か、早い車は早く走る遺伝子を血の中に持っている。
それは宗一郎さんのDNAかもしれない。

前のめりに走る、つまりホットロッドのように走るさまを想像すれば果たして自
分に似合うのかと思ってしまうのである。

かつて誰にも開発できない車、他社の追従を(考えもしない)車を多く発売し
たメーカーから、ホンダは今やフルラインナップをそろえる大メーカーになってい
る。

その中にキラリ光るのは、今もパイクカーとも思えるような奇抜な車である。

モビリオスパイクという車があるのだが、あのなんとも言えないかっこ悪さにし
てユーティリティの広さが気になるのは、くさやのひものチックで自虐的でも
ある。

前のめりでなく、街に「フィット」した車がやはり大メーカーの主力でいてほしい。
小粋な車を開発するのがホンダの狙いだったころ、これはこれでこのメーカー
が貢献したところなのだ。

F1とモビリオ、N360にS800、さてホンダの正体とはいったいなんだろうと
考えている。


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