2008年12月04日

フェンダーのボリューム

フェンダーのボリューム

究極に美しいものは長く愛されるだけでなく使用される。

タイトルにフェンダーだのボリュームだのとつけると、ギターのフェンダーと勘
違いされることを承知でタイトルとするのは深夜の遊びである。

かのギターメーカーのストラトキャスターやテレキャスターの美しさとその活躍
が無ければ今の音楽界はないとも言えるのである。

さてフェンダーのふくらみとは、我々男性が好むふくらみに似る(深夜である)。

しばらく前、発売されたばかりのアウディTT-Sを好意で見ることができたが、
この新型Zもやはりフェンダーのラインを美しく持つという現代流のやり方で登
場した。

こういう車は原色系より白やシルバーが美しいのはその美しいフェンダーを
光と陰で現すことができるからである。
先代に比べ100mmショートとなったZは確かに美しく初代を彷彿させる先祖
かえりをしながら現代のGT-Rにも感ずる「ウェポンさ」を持っている。

この車をこの角度を見るまでは許せるのだが、真後ろに位置すればいかなる
車もまずは抜けないことを覚悟する。

ビッグフラットかつワイドなタイヤを納めたフェンダーがボディから張り出してい
る。オリンピックで見るような極端なアスリートの体であり、それはスピードを
出し、受け止めるための異形をなしている。

風を後ろに押しやって走る造形を後ろから見れば専門競技のアスリートと競う
ことなど誰にも思いつくことはないのである。

この車を車評誌は多くとりあげるのだが、もはや陸上競技専門誌にまかせる
ほうがよいとも思うのだ。

いかなるアスリートも普段は普通の市民であるが、シャツやスーツに着替え
てこそその服の下を想像させてしまうのも異形なる体である。

GT-Rの後ろについてしまったあの畏怖をまた感じる車が街に出てくる。
そうか、ウェポンならばこの車の撮影は航空母艦のあの広いデッキが似合う。

フラッグを降る誘導員がスタートと離陸を促し、空に飛び去るのである。


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この記事へのコメント
まいど お邪魔します

ひっかかったでやんす

ストラト想像してたでやんす
Posted by ライコネンやねん at 2008年12月04日 00:27
ライコネンやねんさん、ひっかけ問題でありました。
両方に通ずるライコネンやねんさんなら勘弁です。
Posted by シイズな二人シイズな二人 at 2008年12月09日 20:50
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