2008年11月29日

セリカという先鋭

セリカという先鋭

現地に住まう人には失礼ながら、同じ静岡県に住んでいても伊豆市とか伊豆の
国市と言われてどのあたりかイメージできないように、馴染んだ名前と新しい名
前では認識が変わってくる。

長く使われ親しまれた名前は無くしてしまうのは簡単でも、新たな名前を覚えさ
せるには長い時間の馴染みが必要になるのです。

トヨタセリカという名前自体が絶版となるとともに、その記憶は薄らいでゆく。
街で見かけるわずかのセリカも後継がなければやがて名前と共に忘れ去られて
ゆくのです。

かつて車は人の年齢的成長とともに”出世”させるものでした。

免許年齢に達するとこぞって免許を取りに行き、高校生時代に免許を取得すれ
ば、ちょっと親父のコロナやスカイラインを運転する仲間がいた。
その車に乗って高校生たちはワクワクするような初ドライブに行ったものでした。

最初の車はセリカだな、高校生たちの憧れはスポーツカーでした。
家にあるコロナやカローラなど目もくれず、クラウンなどは親父の象徴とし、借りる
ことはあっても自分たちの所有するものではなかったのです。

”セリカ”という響きは独特の若さと”尖り”を現していました。

初代のダルマからリフトバックの追加、二代目になってそのスタイルを残念に思う
うちにXX(ダブルエックス)を生み、やがて三代目のまさに未来カー然としたスタ
イルに痺れてしまう。

その頃には若者たちはもう社会人になり、給料-(ローン+保険代+ガス代)=0
という現実を知りますが、0=なんとかなると購入に踏み切ったものでした。

セリカはトヨタにして車の販売の主流からはずれた車でした。
それは日産のZにも似て、ある種の究極であり、自由度がありました。

「セリカに乗っている」と言えばある種のマニアであり、それはZ乗りと同様に持つ
人のアイデンティティを現していました。

自由なる車はリトラクタブルライトを持たせたり、異様なほどボンネットを長くしたり、
先鋭ともいうべき戦闘機のようなスタイルにすることもできました。

それは凡庸と言われるトヨタがデザインもできますよという心でもありました。

テレビで南アルプス市の話題をやっていましたが、いったいどこだろうと思う。
そのうちにセリカと聞いて芸能人の名前なんだろうと思う人が表れる。

馴染んだ名前を聞いて振り向くのはその名の車が発売されているまでの時代、
今や忘れ去られてゆく名前の一つになりました。

セリカ、、セリカ、、キャバクラのお姉さんの名前ではありませんよ。



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この記事へのコメント
はじめまして!

いつもは意見させていただいています(^^
面白いネタから、ためになるネタまで、ブログを書く上で勉強になります。

そうそう、自分もセリカを3代続けて乗りました!
そのセリカの名前が消えてしまうのは、時代の流れとはいえ寂しいものがあります。
いつか復活してくれるのではないかとも思ってます!

ちなみに友達の子供にセリカちゃんがいます~♪

今後とも宜しくお願い致しますm(__)m
Posted by keke at 2008年11月29日 00:49
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