2008年10月05日

iQが高いのは2×2

iQが高いのは2×2

カー雑誌などでは既に露出済みながらとうとうトヨタの”新種”エコカー”iQ”が
新聞でも報道されはじめた。

年内発売と聞いている新型エコカーの登場です。

車好きでなければどう見てもこれは2シーター(二人乗り)にしか見えないの
だが、その実は大人3人+子供1人というパッケージングを持つ実用車なの
である。

サイズは全長2985mm×全福1680mmであるから、幅方向は通常の5ナン
バーと変わらず、長さは軽自動車よりはるかに短い。
最近のCM「カクカクシカジカ」でおなじみのダイハツムーブコンテが全長3395
mmであるからなんと40センチほども短いのである。

これに変則で4人を乗せるという。

トヨタは決して広くはないが充分なスペースをこのサイズに盛り込んだ。

じつは乗車定員というのは購入者の心をケアする手段である。
最初から2人乗りというのでは購入者を限定する。

小さな7人乗りだの、ミニバンなどはどのシートでもリラックスをと大きく
広くをテーマにしてきたのだが、毎日フル定員で乗る人は少ない。
心のケア点としては、いざという時に7人も乗れますよという訴求の仕方
である。

iQはいざをパッケージングでケアし発売されるのである。

今もスポーティカーでとられる手法に2×2(ツーバイツー=後席はほとんど
乗れないが2席を持つ)という方法がある。

多くは2ドアのクーペである。 ほんとど乗せなくてもエマージェンシー的に
乗せるならこれで充分という考え方である。

iQの購入者はこの車をファーストカーとしては考えないだろうことを想定され
ている。
ならば、普段は一人二人の乗車ならこれで充分なのだと訴求するのです。

前を走られると壁のようなミニバンの中で、一人乗りか二人で颯爽と短い
ボディで走る。
ショッピングセンターの駐車場の「軽」枠に充分に駐車でき、かつ極端に短い
ボディは比較するべきものがない。

超コンパクトのスペシャリティカーであり、かつ1リッターのエコカーである。

乗らない席など普段は気にすることもないのだが、あれば納得なのである。
乗りもしない3列シートの7人乗りが売れるならば、逆の割り切りもありとなる。

真に格好がよいのは大げさでもオーバースペックでもないことである。
おりこうに見えるならばエコとする。

「それでもね、いざという時はもう二人乗せられるのよ」

こういう答えをオーナーに言わせられるパッケージングである。

トヨタはうまいのだが、またここでも一つ落とし穴もある。顔(幅)を大きく、全長
が短い車はチョロQそのものである。

iQ転じてチョロQと呼ばれても困るのはオーナーたちである。
案外大きな顔を持つムク犬のような車は癒し系ではあるが、そんな犬をお供に
するかは時代の審美眼を待つのみである。

小さなムクわんこが町を走る。はたしてどんな方がオーナーになりますか。
一度一緒にお散歩させてくださいね。


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