2008年07月26日

夏休み二日目

夏休み二日目

汗をかいて起きれば階段を降りてゆく。

タンタンタンと早足で降りる音で母さんは誰なのか分かるという。
一番軽くスピードがあるのがともおなのだ。 

昼寝をしていて飯の時間になるとばあちゃんが上がってきて起こしてくれる。
その音で目覚めるのは、ペタリペタリと階段に手をついて四つんばいで上が
ってくるのはばあちゃんに決まってる。

カルピスを取り出すと、トクントクンとコップに絶妙な1/5を入れ、麦茶で希釈
する。

薄すぎても濃すぎてもうまくない、カルピスは幼い頃からおじさんが中元で
持ってきてくれる。
今でもカルピスを見ればおじさんの顔を思い出すのだ。

「暖かい部屋で冷たいカルピス」、こんな真冬にもカルピスを飲ませようとい
うコマーシャルがあったことを思い出した。

ブログ、ブログと頭の中に言葉がぐるぐると回っているのは昼寝前にブログ
ばかり読みすぎたせいだ。

以外と近くの町に見つけたブログの持ち主が喫茶店をやっている。
何ページも過去の記事を読む度に、店の様子やメニューが紹介されている
から、既に常連のごとく訪れた時に頼むメニューが決まっている。

今度自転車で行ってみようと考えて眠りについたのだった。

「焼きうどんでいいかい」
振り返ってともおに声をかけたのはばあちゃんである。

得意料理は焼きうどん、「お前は焼きうどんとケチャップライスで育ったんだ」
といつも話すばあちゃん。

言っているうちに、野菜だくさんの焼きうどんの大盛りができあがる。
花かつおがユラリユラリと踊っている。

ばあちゃんが顔を洗ってこいと言う。

「面白いものを見つけたよ」
焼きうどんをほおばっているとばあちゃんが小さな箸を取り出して見せた。

使っている箸の半分ほどのプラスチックの箸には「ともお」と名前が書いて
ある。
それは幼稚園の頃に使っていた弁当用の箸で、食器棚の引き出しの奥
から見つけたというのだ。

「お前はいつもこの箸で食べていたものさ」
ばあちゃんは、このくらいだったと座ったままその頃のともおの背の高さを
示している。

「今では大きくなっちゃったねえ」

ばあちゃんは逆に小さくなっちゃって、少し腰も曲がっている。

焼きうどんはばあちゃんの得意料理である。
カルピスの麦茶割りは親父の好きな飲み物である。

「ブログの喫茶店ねえ・・・」 ともおはモグモグと焼きうどんを食べながら
メニューを反芻している。

「ばあちゃん」 ばあちゃんは顔を見ながら、それみたことかとう顔をする。

「はいはい 言わなくてもわかるよ」と千円札をがま口から出して渡して
くれた。

資金ゲット、ブログの喫茶店に自転車で行くのだ。
誰をさそおうかなと携帯から仲間を選ぶ。

ばあちゃんは「早く帰っておいでよ」とカチャカチャと洗い上げをしながら背
中で話している。


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