2009年02月28日
階段の神社
小中学校時代を過ごした町に、小さな山の上の神社があります。
中学校時代は運動をしようと、剣道部に入り、袴と胴着を着け、裸足でこの神社
までランニングをする。
小さな山の中腹にあるこの神社の前に着くと、先輩たちは後輩にこの急な階段
を上り下りさせて鍛えるのです。
先日久しぶりに神社の階段を上ってみました。
苔むした石段は、「タッタッ」と駆け上がったとは思えないほど奥行きがなく、歩
いても気をつけて上がるような石段でした。
真新しい袴や胴着は藍に染められていて、汗をかくと藍の匂いがして、それが
汗にとけだして、下着や体を染めました。
何回も上り下りした後には、先輩も後輩もこの石段に腰をかけ、袴をもちあげて
風を入れたものでした。
頂上には神社があります。あれから30数年経った神社は朽ちそうに荒れ始めて
いました。
この急な階段には真ん中に当時はなかった手すりが設けられていました。
未だこの町に住む同級生たちが作ったのでしょうか、下りる時には急な階段に
気をつけて手すりに手をかけて下りました。
風をいれた袴や胴着が乾く頃に、前に広がる田んぼに向かって声出しの練習
をした。
「メーン」「コテー」「ドー」という中学生の声が響いていました。
Posted by もとお@SEAES at 08:48│Comments(0)
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