2008年10月30日
横っ飛び

ハイスピードな山道を走り抜けると、その先には決まって、
グレーチングがある。
グレーチング(grating)とは、鋼材を格子状に組んだ溝蓋である。
これが滑るんだなぁ~
どうしても高速走行中だと、グレーチングの前になると、
ブレーキングしてしまうのは私がチキンだからなのだろう。
そう思ってあるとき、先輩の助手席に乗り、
久しぶりの練習走行にお付き合いした時の事。
自分とは次元の違うスピードに確かに怖さを最初は感じていた。
しかし、人間の環境順応能力の高さには驚かされる。
そういうスピードで走ってる事に次第に恐怖心が無くなってきた。
#簡単に言うと、”麻痺”しているだけなんだろ思う。;^_^)
そうこうしているうちに、いつものグレーチングだ。
先輩の走りが気になるところだ。
なんて思っていたら、、、、、。
もの凄いスピードで走り抜けるでは無いか。
しかもドリフトしてグレーチングに横から入っていった。
このときばかりは流石に驚いて、ちょっと声が出た。(笑)
その後、一頻り走り、いつもの休憩ポイントで珈琲を飲んだ。
その時に先程の走りについて、ちょっと質問してみた。
すると。
小生:「あの走りって凄くないですか?」
先輩:「あのスピードだったら、横向きじゃないと壁に激突するだろう」
小生:「......」
先輩:「どのみち、
グレーチングで飛ばされるなら前の段階から横向いてた方が良いだろう」
小生:「そ、そうですね」
というやりとりがあった事を思い出す。
確かに、真っ正面からだとそのまま壁に一直線かもしれない。
でも、普通の人だったらコントロール出来る範囲まで、
スピード落とすでしょうというのは完全に凡人なんだと痛感した。
極めているとは、その次の危機管理まで出来ていて、
それを予防するためにブレーキを踏んでスピードを音のではなく、
逆に速度を上げてドリフトし体制を整えてコーナーを抜けていく。
そんな走り、出来ない。
完全に撃沈した夜だった事を思い出した。
それにしても、凄い走りだった。
あの伝説は今でも語り継がれていることだろう。
あの山を走っている世代へ。
Posted by もとお@SEAES at 19:19│Comments(0)
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