ブログで故郷を書く
故郷などと言うと、自然豊かな地方都市を想像しがちですが、誰でも生まれ育った
町があり、たとえ都心でも、そこは故郷となる。
その故郷は、遠く離れれば懐かしいと思う人がいるのです。
うさぎ追いしかの山、子鮒釣りしかの川、などという牧歌的な故郷があれば、銀座
に育つ人もいる。その思い出は同郷の人に懐かしがられ、たくさんのキーワードで
今も故郷と私たちは結びついているのです。
先日、地元の山の話をよく書く人に、放送局から取材が入ったと聞きました。
毎日毎日、その山の自然を書き、歴史などを書いているうちに、インターネットで検
索すると、その人のブログがその山について一番詳しかったからだそうです。
そんなこともインターネットには起こるのです。
また、遠く離れて懐かしがる同郷出身者が、そのブログのファンになってくれてい
ます。
住んでいる町にずっと住む人は、いつしか自慢になる地域の山河に鈍感になって
います。
富士に住む少年に「毎日富士山が見れていいね」と聞けば、「ただの山だよ」と
しらけている。 たまの旅行者はこの日を楽しみに訪れ、眺めている。
同じ地域のキーワードは、私たちを故郷に結び付けます。
見飽きてしまったものも、出身者には懐かしくてたまらないものになります。
当たり前のことに感謝しながら、今日の地域の当たり前を書くことで、当たり前が
懐かしい人が読むことがあるのです。
ブログは、故郷とを結ぶ読み物でもあるのです。
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