茶文字山の下草敷き
春からおじゃましている静岡県掛川市の東山は南アルプスの南限と言われる粟ケ岳
の裾野に広がるお茶どころです。
秋の収穫を終え、すっかり作業を終えたかのように見えるお山にまだ働く人たくさんい
ます。
お世話になっている東山茶業組合の渡辺さんに話しを聞くと、「下草敷きですよ」と教
えていただきました。
この地域には笹やススキなどが豊富で、それを刈りとり、切りそろえて大切なお茶の
木の根元の土を覆う作業が始まっていたのです。
冬の休眠期に入ったお茶の木の大切な根が寒くならないようにと愛情を配ってまわる
のです。
「効果というより、お茶の木への愛情なんです」
そう語る東山のみなさんは、代々受け継いできたお茶の木を家族のようにいたわり、
寒い冬を越えてまた一緒に働こうと話しかけているのです。
作物も効果よりも、かけられた愛情がうれしいはず。すっかり冷え込んできたお山の
茶畑でうれしい話を聞いてきたのでした。
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