エステートな休日
山の紅葉も楽しめるのは今週末限りと、既に里に降りてきた赤や黄色の葉を見て
山に急ぐ、この季節を見落としてしまえば後は”冬ざれた”景色となる。
山道を安全に走れるのもこの時期で、前走車が多いからスピードも出ず、危ない
こともない、のんびり紅葉を見ながら走るのである。
木の葉の色が変わるだけでこれだけ森が注目されることもない。
杉や桧の森では楽しめないあの雑木林の色づきをみれば誰もが山を目指し、ゆえ
にどこの道の駅もかきいれ時となり、また駐車場は満車になり、口のまわりは田
楽味噌がつき、各地の混雑する立ち寄り湯の湯船で芋の一つになるのである。
山へ向かうにどんな車がよいか、いつも考えるのであるが、こんなエステートはい
かがだろう。
古きボルボのエステートとは、いかにも贅沢であり、スタイルに余裕があり、持つ
喜びがあれば、これに乗る優越もある。
車は決して馬力ばかりではなく、乗る人を演出し、心まで育てるものである。
エステートとは訳せば財産という意味である。
エステートワゴンとは単に人と荷物を載せる車にあらず、豊かさを演出しながらゆ
ったりと旅をさせる車を言うのであります。
静かでもなく、新しくもないから言うところがあっても、古き相棒としてその傷や痛み
さえも共有する車を旅の相棒としている、そういう車である。
心のエステートには満足感を積んで走るのである。
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