霧にB4

もとお@SEAES

2008年11月04日 00:25



青い車はフランス車のそれも、少々ハードに扱うラリー車のイメージを持つ。

ゆえに、あまりタウンでは見かけない青を見つければ、日本車ではスバル
であるという公式が成り立つほど、メーカーを限定できてしまう。
もしくは輸入のプジョー(もちろん、ブルーライオンなるゆえん)である。

この終末は山に言ったから、すっかり山を走破するにはどんな車を好むか
がテーマとなる。
これで海に行っていたら、アメ車の魅力にはまったかもしれないのだけれど。

車好きは、同じ車種の車が多いことを喜ばない、ゆえに自分の好む車が
じつは不人気であることを喜んだりするヘソ曲がりなところを持つ。

ならばこれ、スバルレガシーB4などは格好のターゲットとなり、かつ青塗色
があると知れば心が動くのである。
ライトの光が写りこんでいるということは、霧をあらわす。
これは箱根であろうと、車評誌を思い出す。適度のワインディングがあり、ア
ップダウンが続くがアベレージは高速であるというならかの地である。

霧の名所である箱根は、吹き上げる風が山に当たって霧となり、その霧は山
をすべって山腹にある道に満ちている。
下から上ってくる霧の中をライトオン状態で走れば、霧という空気を切り裂いて
走ることができる。

実際に前走車が抜けていけば一瞬霧は車のスピードに吹き飛ばされて空間
をつくり、静かにそのベールをまた垂らしてゆくのである。

スバルがB4より小さいインプレッサでラリーに挑戦するから、我々は選択肢と
してB4を上位として選ぶことができる。
インプが走り抜けていった後をゆうゆうと走ることができる可能性を残してもら
っている。

秋深い箱根、霧、夜、宿、B4があれば、これはまた一週間の仕事を愉しむこ
ともできるやに思う。

ぐいぐいと三島口から上ってゆく箱根を余裕のトルクで走りあがる。
霧よしである。雨も宿があるならかまわない。
わずか数時間のドライブを早朝にセットしてしまうのも、走る楽しみの車を駆る
楽しみなのである。
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