BMW3はどこに消えたか
「かつて六本木カローラと呼ばれていた頃があったね」
先週の雨の日、先行する車は今は懐かしくもなった古きBMWの3シリーズ、最も
ボクシーなスタイルを持ち、車らしいカタチをしていたBMWの代表作であります。
この車が一気に街に増え、そして消えていったのはいつの日か、書くに先立って
車販売サイトなどを覗いても、市場にはあまりないのです。
大量に発生し、そして消えていった美しきBMWにして最後のセダンは今ももうほ
とんど見ることがないのです。
横や後ろから見れば低いドア位置に大きなガラスエリア、細いピラーのBMWは
美しいセダンを極めていたのです。
大きなガラスエリアは、既に多くのミニバンほどではなくなりましたが、今やセダン
は時流に乗ってウェッジ(クサビ)を極め、むしろガラスエリアを小さくとり、ミニバン
の運転スタイルの逆を行き、潜り込んだような守られ感を与えられている。
これはこれで時代のスタイルなのだが、久しぶりに先行するBMWを見ればやは
り、こういう車が運転しやすいのだろうと思う。
明るいガラスエリアを持ち、決してスモークなどにはせず、さんさんと明るさを取り
いれて死角を持たない車は、気持ちがいいものなのだ。
久々にリアガラスからドライバーを見ることができる車に出合った。
そこには清清しい景色があり、そのガラスから透かしてその前の車の挙動を見る
という新鮮な運転をすることができた。
車をプライベート空間とする為に真っ暗とする。
自らの前進視線だけを確保すれば、後はプライバシー領域とするなら、私たちは
いつも真っ暗の誰が乗っているのか判断ができない車を追うことになる。
二、三台前の車の挙動にも気をつかい、後ろの車にも配慮する運転をしようは、
ドライバー誰もが教習所で教えてもらう安全の基本である。
久々に、こういうセダンがいいな、BMWのかつての人気の秘密を再確認したよ
うな気がした。
かつての六本木カローラたちは、絶滅はしていないはず。
大切にしたい、ドライバーにも回りの車にも優しいデザインを持った車なのである。
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