ダニーママのトライアンフ
美しい思い出は映画の中にあり、中学生の頃に何度も繰り返し見た映画
に”小さな恋のメロディ”があります。
まだ”幼い”と言われる彼らが恋をして繰り広げる”事件”は、大人への第一
歩として誰もが体験する物語。
美しいBEEGEESの曲が散りばめられてどの曲も映画のシーンに重ねて
思い出す思い出の映画です。
この映画の中でダニーを溺愛するママが乗っているのが(おそらく)この白い
トライアンフでした。
”ママ”に愛されているだけでは大人になれないと、ダニー少年はママから
卒業しようと思いますがなかなか果たせない。
卒業するには”結婚”するのが一番なのです。
かくして友人たちに祝福されたダニーとメロディは恋の逃避行に出かける。
何度も何度も失敗する悪友の”爆弾”は従わせようとする先生と大人になろ
うとする生徒たちの力をその爆発の成功で逆転させる。
投げられた爆弾は弧を描いて飛び、溺愛ママの車の中に落ちる。
そして爆発することで彼らをトロッコに乗せて遠くの街まで逃がすのです。
トライアンフはイギリスのバイクと車のメーカーとして知られています。
今、トライアンフの写真を見ながら、ふと中学生時代に戻ってもう一度この
白い車を見た。
「ダーニーッ」、ママが手を振っています。
「ママ、もう僕は50歳なんだよ」
美しい逃避行もない人生でしたが、イチロー少年は爆発することもなく育っ
たのでありました。
果たしてあの車はトライアンフであったかどうか。
遠い遠い過去、中学生の頃にトラ4(TR4)があったかどうか確かめなくて
はなりませんな。
土曜は車の話で終始するSEAESなのでありました。
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