現場を知ること

もとお@SEAES

2008年07月16日 10:29



来年の新茶シーズンから始まる茶業組合の挑戦があります。

この準備は1年間で計画し、着実に進めています。

新茶の摘み取りがはじまる4月から打ち合わせをはじめ、今年の新茶摘み取り
の様子の撮影は5月1日に行いました。

茶摘を知らない私は、遠目には初夏の風情として知っていましたが、茶畑に立
てば驚くほどの傾斜地にあることを知りました。

組合のお茶工場の稼動効率を上げる為に組合員の茶農家は一斉に茶摘をはじ
めます。家族で手分けする畑には若い茶葉の香りが立っています。

農家のお母さんが摘み取った茶葉を入れた袋を持ってトラックまで運んでいます。
持たせていただくとズッシリと重い大きな袋を終日運び続けているのです。

足元は地下足袋です。

茶の木を守り、土を育てる為に茶の木の根元は下草刈りの草が敷き詰められて
います。傾斜している上に歩きやすいところではありません。
そこをお母さんが黙々と茶葉を運んでいる。

この後一服時に、よくお茶の宣伝に使うような家族そろった写真を撮りましたが、
現場を知れば、このお母さんの苦労を伝えたくなる。

わずかな時間ながら歩いた茶畑の傾斜を伝えたくなるのです。

茶葉を美しく撮り、新鮮な茶葉をアピールすることも大切ですが、代々この畑を
守り、働き続けている茶農家の皆さんの心を伝えたいと思うのです。

商品はパッケージに収まったお茶になりますが、そのお茶を作る人の話の方が
何倍も伝わる力があると思います。

今年一年かけて取材する中で、地元の古老の開拓話、土づくりの話、代々よい
茶を作りつづけてきた気概などをお聞きすることになっています。

製品だけではない、伝える心は現場にこそあるのです。

一粒ひとつぶの汗を書きつづり、おいしいお茶のエッセンスとして読んでいただ
きたいと思います。

SEAES(シイズ)FACTORYは現場にこそ伝えるものがあると、クライアントと
共に汗を流しています。

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