この秋にキヨシローがいないなんて、そう思いつつ、キヨシローのナンバーから
車を想像してみたいと思うんだ、OK?
ドカドカうるさいロックンロールバンドをやってるキヨシローだから、どっさりと楽
器やアンプを積んで走る車がいるはずさ。
そうそう、今晩は「雨あがりの夜空に」の車を考える夜なんだ。
乗りたい時に乗れないってのは若い頃にはよくある話しで自分の方がぶっこ
われていて誰にも相手にされないってことさ。
一番大切にしてるのが抱いて暖めておいたバッテリーで、こいつだけはいつ
でもビンビンなんだけど、エンジンのことなんて考えたことはないし、オイルな
んてものがあるとも知らなかった、オイルってアルコールのことじゃないのかい?
何もしなくても毎日ゲンキなのがおいらだから、お前だっていつだってゲンキだ
と思っていたんだ。違うかい?
昨日はあんなにご機嫌だったじゃないか、どうしたいんだいヘイベイベェ
オヤジとオフクロの子だから、そりゃーちょっと旧式だったりするんだ、だけど
ロックンロールすることだけは誰にも負けないぜ。
そうだそうだ、負けなんて言葉はロックじゃない、不屈だぜおいらは。
だからお前、蹴飛ばしてでも前に連れていくんだ。違うかい?
この秋にもこの雨にもキヨシローはいやあしない。
キヨシローだけはいつまでもぶっこわれないロックンローラーなんだぜぃ
ロックの夢は、いつまでも転がりつづけることなのさ。
キヨシロー、キヨシロー、転がりつづけようよ、エンジンはビンビンだぜ。
いつものようにキメて、ぶっとばそうぜ。
どんな夜にもお前だけはおいらをノセてくれた。
いつでもおいらはOKなんだ、ぶっとばそうぜ そうだよキヨシロー、その
前にあるものをぶっとばそうぜ。
車のことを話すつもりだったんだ、だけどやっぱりお前がいなけりゃだめ
だぜ
キヨシロー、エンジン全開で待ってるぜ、さあさあさあ!
パーティをはじめようゼ