田楽は目で食う
山間の村を紅葉狩りを兼ねて走っていると、「五平もち」だの「味噌田楽」だのという
のぼりをみる。
ちょっと立ち寄ってはいただくから、いざご飯となっても腹半分は途中食いの為に
満たされている。 初冬のドライブはまたうまいもの探し旅でもあります。
「おでん食べましょうか」と言われたのは「味噌田楽」のこと、いわば味噌おでんで
ある。静岡県も広く、静岡おでんと呼ばれる真っ黒な煮汁のものもうまいものですが、
遠州から三河あたりとなると、味噌を塗ったコンニャクもおでんと呼ばれています。
田楽と聞けばうまい味噌のこと、プルプルのコンニャクが湯気をあげて出てくること
を思い、舌なめずりするのであります。
田楽とは古くから伝わる田楽おどりのこと、この演目の中に、田に竹馬のように踊る
ものがあり、そのさまから竹に刺したものを田楽と言うようになったとか
田楽を詠んだ古き川柳を知りました。
「田楽は昔は目で見今は食ひ」
やはり寒い冬には見るだけより食うほうがよい。 柚子味噌の香りとともにプルンと
した田楽をいただきました。
めがねが曇るほどのおいしさでした。
・・・口のまわりを味噌だらけにしたのはだ~れだ!。
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