箱根峠のおばちゃん

もとお@SEAES

2008年11月24日 09:37



少しに詰まってきたり、忙しさが加速すると心を逃がす場を探す。

毎冬に逃げ込むのは富士山を眺められる朝霧高原だったり、岐阜の高山だった
りするのだけれど、グッと冷え込み、最終ダッシュをかける師走が来る前に逃げ
込みたいのは箱根なのです。

国道1号をまっすぐに富士、沼津、三島と通りすぎれば箱根峠、三島までは車線
いっぱいに渋滞していた車が嘘のようにいなくなり、急な坂を車で上って行けば
上り坂のカーブ毎に別天地に近づいてゆくのです。

かつては東海道の難所、大きなトラックが行き来した街道も今は観光のみに使わ
れる道となり、上るたびに空気が変わり、上りきれば箱根の魅力的な入り口に
着くことができるのです。
その峠には広い駐車場を持つ、かつてのトラック向けの食堂があります。
気丈そうなおばちゃんが守る店は、もう古い建物ながら掃除が行き届いていて、
到着するドライバーにおいしいご飯を食べさせるのです。

トン汁であったり、野菜炒めであったり、机の上に置かれたロースターでは肉も
やけて過酷な運転で疲れたドライバーたちは力をもらうことができるのです。

どんな素敵なレストランが並んでいても、そこは客と店という関係だけれど、そこ
にはおばちゃんが「家」のご飯を食べさせてくれるのです。

満腹な腹と心で箱根峠から芦ノ湖を見れば、ここが別天地だとわかる。
そして誰もしらないような小さな宿の温泉を目指すのです。

箱根、お湯、体を伸ばして浸かり、そしてまた帰ってくる。
せまる月末、師走に向かってそんなことを考えているのです。

箱根に行きたいなあ。
関連記事