カッチン玉

もとお@SEAES

2008年09月10日 15:21



ガラスの玉はカッチン玉と呼んでいました。

普通はビー玉と呼ぶらしいけれど、僕の子供の頃はカッチン玉、指ではじい
てぶつければもらえるという遊びをしていました。

駄菓子屋の箱の中にあるカッチン玉は、青かったり、緑色っぽかったり、た
まにすごく透明なのがあって大切にしていた。
仲間には透明なのはとられないようにしていたのです。

遊べない日は、部屋に寝転んでカッチン玉を目にあてて、宇宙を見ていた。

よく映画であるように、広い広い宇宙は、じつはもっと大きな世界から見れ
ば、砂の一粒なようなもの、そんなSF本を読んだことがありました。

カッチン玉の宇宙は、小さな水泡が惑星のように見えてきれいでした。

電気にかざしたり、太陽を透かして見れば宇宙の中で惑星たちは輝いて
いた。

指でゆっくりまわすと、宇宙の中の星も公転するように動いてゆく。

カッチン玉の宇宙はよく遊んでくれたものでした。

宇宙と宇宙をカッチン玉、誰にもとられたくない宇宙は、透明で惑星がたく
さんあるものなのでした。

関連記事